介護制度改正・
介護報酬改定コラム
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登録施設介護支援とは何か?
~住宅型有料老人ホームのケアマネジメントが大きく変わる!?~
社会福祉法等の一部を改正する法律が6月19日に成立、25日に公布されました。
これによって、住宅型有料老人ホームに新たなケアマネジメント類型「登録施設介護支援」が創設されます。これは、住宅型有料老人ホームのケアマネジメントの在り方を大きく変える制度であり、介護現場にとっては非常に大きな転換点となります。
1.登録施設介護支援とは?
登録施設介護支援は、新たに登録制の対象となる住宅型有料老人ホームの入居者に対し、
・ケアプラン作成
・地域生活相談(地域活動等への参加支援など)
を包括的に提供する新しい相談支援類型です。
厚生労働省の資料では、従来の居宅介護支援とは異なる仕組みとして整理されており、ケアマネがホームと「対等な立場」で支援することが求められています。

2.居宅介護支援との違い
登録施設介護支援は、従来の居宅介護支援とは以下の点で異なります。
・利用者負担(1〜3割)が発生する
・住宅型有料老人ホームの運営とケアマネジメントの独立性を担保する仕組み
・地域生活相談が義務化される
・ホームと対等な立場で情報共有することが求められる
つまり、住宅型有料老人ホーム専用の“施設ケアマネ”のような位置づけになります。
3.ケアプランの「有料化」が始まる
登録施設介護支援では、ケアプランに利用者負担(1〜3割)が生じます。
これは、介護保険制度開始以来、初めての部分的なケアプランの有料化です。
ただし、対象は住宅型有料老人ホームの入居者に限られ、一般の居宅で暮らす利用者さんは無料のままです。
この部分的な有料化は制度を複雑化させるため、現場では以下の混乱が予想されます。
・住宅型有料老人ホームの入居者だけ費用負担が発生
・居宅介護支援事業所とは別の事業所が必要になる可能性
・居宅介護支援の加算への影響
・ケアプラン有料化による請求・徴収の事務負担の手間
・利用者、家族への説明の手間、難度
4.施行時期はいつか?
介護報酬改定と同時期の来年度(令和9年度)から即実施されるのか?と思いがちですが、登録施設介護支援の施行は 公布後3年以内 とされており、本格運用は 令和12年度頃 と見込まれています。
住宅型有料老人ホームの登録制を先に行い、その後、登録施設介護支援が創設される流れとなります。
また、今回の制度設計では、登録施設介護支援を新設するとはいえ、現場の混乱を避けるために、既存の居宅介護支援事業所がそのまま移行できるような仕組みが用意されています。
具体的には、すでに居宅の指定を受けている事業所は、
一定期間は登録施設介護支援の事業所としてみなし指定されるため、新たな指定申請を急いで行う必要はありません。
制度を変える以上、事業者の負担が増えるのは避けられませんが、少なくとも「居宅がいきなり支援できなくなる」という事態は避けられるよう、既存事業者が継続しやすい移行措置が設けられています。
5.現場への影響は大きい
登録施設介護支援の創設により、住宅型有料老人ホームのケアマネジメントは大きく変わります。
・囲い込み対策の強化
・ケアマネジメントの独立性確保
・地域生活相談の義務化
・ケアプランの一部有料化
・ホームとの関係性の再構築
制度の狙いは理解できるものの、介護現場にとっては負担増が避けられません。
具体的な報酬や業務内容については、今後、介護給付費分科会で詳細が詰められていくため、最新情報を追いながら、またお届けしたいと思います。
この記事の執筆者
佐藤 慎也
介護経営コンサルタント
◆プロフィール
組織の仕組みづくりや人材教育などを得意分野とし、介護保険法はもちろんサービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームなどの制度に精通。
介護経営コンサルタントとして、今までに50法人以上のコンサルティング実績を持ち、自らも介護事業の運営に携わっていたため、経営者からスタッフまで、それぞれの立場にあった指導・提案をすることで圧倒的な支持を得ている。
介護業界の動向を解説したメルマガの発行やコラムの執筆を行いながら、全国各地にて経営者・管理者向けのセミナーやスタッフを対象にした研修まで幅広い分野で年間100本以上の講演を行う。
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