介護処遇改善加算コラム

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国は“事業者の選別”を始めた
生産性向上・協働化が必須になる時代へ

今回の令和8年度処遇改善加算の改定で最も重要なのは、国が事業者の選別を本格的に始めたという点です。

選別の基準は2つ

国が重視するのは次の2点です。

(1)生産性向上・省力化(DX)
・生産性向上推進体制加算の取得
・ケアプランデータ連携システムの利用

(2)協働化
・社会福祉連携推進法人への所属

このどちらか、または両方を実施している事業者が“優遇”される構造になりました。

取り組まない事業者はどうなるか?

国の選別に取り組まない事業者と取り組んだ事業者でどんな差がでるかを下記にまとめました。

・賃金格差が生まれる
・賃金格差、働きやすさを比べられ、職員から選ばれなくなる
・採用・定着で不利になる

今回の処遇改善加算を使って、国は「賃金格差を通じて事業者を選別する」方向に舵を切りました。

誓約対応で“とりあえず取得”が可能

特例要件は、
・申請時点では誓約でOK
・実績報告までに取得すればよい
という仕組みです。
つまり、今すぐ動けば上位加算を確保できるかたちとなります。

加算Ⅱまでは誓約で取得しやすい

処遇改善加算の要件において、キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅳは令和8年度も誓約対応が可能で、多くの事業者は加算Ⅱまでは取得がしやすい状況です。 加算Ⅰは介護福祉士30%以上などの配置要件があるため、事業所によって可否が分かれます。

※上記資料の内容はあくまで26/2/3で公表されている資料を読み解いた要件となり、今後、国の公表資料により変更の可能性があります。

最後に

令和8年度の処遇改善加算は、「加算を取るかどうか」ではなく「どの加算を取れるように動くか」が問われる時代に入りました。国は2040年に向かって、待ったなしの選別作業に入った以上、事業者は生産性向上・協働化の取り組みは避けて通れません。取り組みをしない事業者は、働く環境、賃金格差が出るため、職員から選ばれない可能性が高まります。どちらか、もしくは両方の手を打つべく早急に動きださなければいけないです。

この記事の執筆者

佐藤 慎也
介護経営コンサルタント

◆プロフィール
組織の仕組みづくりや人材教育などを得意分野とし、介護保険法はもちろんサービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームなどの制度に精通。 介護経営コンサルタントとして、今までに50法人以上のコンサルティング実績を持ち、自らも介護事業の運営に携わっていたため、経営者からスタッフまで、それぞれの立場にあった指導・提案をすることで圧倒的な支持を得ている。 介護業界の動向を解説したメルマガの発行やコラムの執筆を行いながら、全国各地にて経営者・管理者向けのセミナーやスタッフを対象にした研修まで幅広い分野で年間100本以上の講演を行う。

執筆者

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