介護処遇改善加算コラム

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令和7年度補正予算 介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援
申請手順と、都道府県ごとの受付スケジュールで注意すべきポイント

令和7年度補正予算では、介護従事者の賃上げ・職場環境改善に向けた大規模な支援が実施されます。しかし、実際に補助金を受け取るためには、事業者が適切なタイミングで申請し、必要書類を整えておくことが不可欠です。本コラムでは、補助金の「申請手順」と「都道府県ごとの受付スケジュールの注意点」を整理します。

補助金の申請手順

今回の補助金は、基本的に次の流れで申請します。

  1. 都道府県が公表する「実施要項」「申請様式」を確認
  2. 事業所が計画書(賃上げ計画・職場環境改善計画など)を作成
  3. 都道府県へ申請(オンラインまたは郵送)
  4. 対象期間の賃上げ・取組を実施

昨年(令和6年度補正予算)とほぼ同じ流れですが、今年は対象職種が増えたため、訪問看護・訪問リハ・居宅介護支援事業所も同じ手順で申請する必要があります。

申請のポイント

実施主体は「都道府県」
国ではなく都道府県が受付・審査を行うため、受付開始日・締切日が地域ごとに異なります。

・計画書の内容は「誓約対応」も可能
処遇改善加算やケアプランデータ連携システムなど、現時点で未取得でも「取得予定(誓約)」で申請できます。

・基準月は原則「令和7年12月」
ただし、コロナ・インフル等で売上が極端に低い場合は別月を選択可能です。

・補助金は「報酬額 × 交付率 × 6か月」で算出
報酬が高い月を基準月に選ぶことで、補助額が増える可能性があります。

都道府県ごとの受付スケジュールの注意点

昨年の補正予算では、都道府県ごとに受付時期が大きく異なりました。
静岡県:全国最速で「2月中旬〜3月中旬」に受付開始→ 途中で「4月23日まで」に延長
その他の都道府県:処遇改善加算の受付に合わせる形で3月中旬~4/15前後で受付
今年も同様に、都道府県ごとに受付時期が異なる見込みです。

事業者が注意すべきポイントは次の3つです。

(1)都道府県の発表を必ず確認する
・都道府県のホームページ
・介護保険最新情報
・事業者向けメール配信
などを定期的にチェックする必要があります。

(2)受付開始が早い県は「準備期間が短い」
昨年の静岡県のように2月受付の可能性もあるため、計画書の準備は早めに進めておくことが重要です。

(3)処遇改善加算の提出と重なる可能性が高い
4月15日前後に重なると、事務負担が増えるため、事前に書類を確認しておくとよいです。

最後に

事業者が検討するべきことは、5千円の上乗せ(協働化・生産性向上)をどうするかです?こちらの内容は令和8年度の処遇改善加算にも影響するため、誓約対応しながらでも取得するのか?それとも見送るのかを十分に考えておく必要があります。

令和7年度補正予算の申請は、「都道府県ごとに受付時期が異なる」「誓約対応が可能」「基準月の選択で補助額が変わる」という特徴があります。
事業者は、早めに準備を進めつつ、自事業所の都道府県の動きを確実に把握することが重要です。

次回のコラムでは、
「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」Q&Aの重要ポイント整理について解説します。

この記事の執筆者

佐藤 慎也
介護経営コンサルタント

◆プロフィール
組織の仕組みづくりや人材教育などを得意分野とし、介護保険法はもちろんサービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームなどの制度に精通。 介護経営コンサルタントとして、今までに50法人以上のコンサルティング実績を持ち、自らも介護事業の運営に携わっていたため、経営者からスタッフまで、それぞれの立場にあった指導・提案をすることで圧倒的な支持を得ている。 介護業界の動向を解説したメルマガの発行やコラムの執筆を行いながら、全国各地にて経営者・管理者向けのセミナーやスタッフを対象にした研修まで幅広い分野で年間100本以上の講演を行う。

執筆者

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