介護制度改正・
介護報酬改定コラム

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令和6年度介護報酬改定のポイント⑤
一部サービスの施行時期は6月から

1月22日に厚労省から令和6年度介護報酬改定における改定事項の資料が公表されました。今回は公表された資料や今までの審議会の内容を基に筆者が思う今回の改定ポイントを何回かにわけて紹介したいと思います。

ポイント⑤一部サービスの施行時期は6月から

今回の令和6年度介護報酬改定において訪問看護・訪問リハビリ・通所リハビリ・居宅療養管理指導の4つのサービスにおいて施行時期が令和6年6月からとされました。

平成12年(2,000年)から開始された介護保険サービスですが、これまでの改定は3年に1度行われ、始期は4月からなっておりました。
それが今回の改定で何故、一部サービスの施行時期が6月からになったか?というと、これは同時改定である診療報酬の施行時期に合わせたためです。6月から施行となった4サービスはいずれも診療報酬でも算定可能なサービス種となっており、それに合わせる形をとったそうです。

そもそも診療報酬側では令和5年8月2日の中央社会保険医療協議会で令和6年6月からの施行になることが決定しておりました。理由としては診療報酬改定DXの推進に向け、医療機関・薬局等やベンダーの集中的な業務負荷を平準化するため、4月では準備期間が少なく、余裕を持って対応ができる6月にしましょうということになりました。

一方、介護報酬側では令和5年10月11日の社会保障審議会介護給付費分科会で突如、診療報酬と合わせる形で令和6年6月から施行とするのはどうだろうかとテーマが掲げられました。審議会の出席者も様々なお立場の方がおられますのでそれぞれの立場から意見を述べられていましたが、反対が6~7割、賛成が3~4割といった形でした。やはり医療を背景に持っておられる方々は診療報酬が6月になるので6月施行に賛成という意見が多かったです。一方で行政関係者などは、介護保険事業支援計画は4月を始期としており、それに沿って準備を進めているなかで急に4月から6月に変更というのは対応ができないので困るという意見や、物価高で水光熱費などが上がっているなかで、一刻も早くプラス改定を実施するべきであり、プラス改定となった際に2月遅れるのは事業者としては痛手というような意見も出ておりました。

結果としては前述したように4サービスのみ6月からというお話になりましたが、令和5年12月18日の審議会においては、国がこれだけ医療・介護・障害の連携を言いながら、改定時期が揃わなかったことは遺憾であり、現場に混乱が生じるのではないかという意見が出ておりました。私も全くもって同意見であり、複数のサービス種を運営する法人さんからすれば2回施行時期が存在するので混乱するのではないかと心配しております。

尚、厚生労働省の老健局長は「将来的には6月施行に合わせることも検討していきたい」という意見を述べておりましたので令和9年度介護報酬改定においては全てのサービス種別で6月施行ということになるかもしれませんね。

この記事の執筆者

佐藤 慎也
介護経営コンサルタント

◆プロフィール
組織の仕組みづくりや人材教育などを得意分野とし、介護保険法はもちろんサービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームなどの制度に精通。 介護経営コンサルタントとして、今までに50法人以上のコンサルティング実績を持ち、自らも介護事業の運営に携わっていたため、経営者からスタッフまで、それぞれの立場にあった指導・提案をすることで圧倒的な支持を得ている。 介護業界の動向を解説したメルマガの発行やコラムの執筆を行いながら、全国各地にて経営者・管理者向けのセミナーやスタッフを対象にした研修まで幅広い分野で年間100本以上の講演を行う。

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